STORY

アンティーク・ジュエリーへの想い

 過去のジュエリー職人が気持ちと技を込めて作った品々。これからも長くお使い頂ける方に見つけて貰えると嬉しいと思っております。万が一お使い頂いているうちに、「ピアスの留め具を無くした」「ペンダントのチェーンの留め具がゆるくなってきた」等の例で、パーツの交換が可能な場合もございます。状態によっての対応となりますので、お見積りをさせて頂きます。まずはお問合せ下さいませ。

 それぞれの品が、職人の手で作り上げられて以降ここまでの、長い歴史を含んでおります。これからの歴史をお客様によって繋いで頂ければ幸いでございます。

・貴石の鑑別について

 ご覧いただいているジュエリーの中には、鑑別書が付いているものと付いていないものがあります。違いはどこにあるのしょう?

 取扱商品については、フランス人鑑定士の確認の下で仕入れをしております。合わせて必要に応じ、当店独自で数種類の検査を行っております。その上で、日本の鑑別機関の鑑別書も、可能な限りお付けするようにしております。「可能な限り」と申しますのは、最近ではアンティーク品の鑑別を受けられないケースが増えている為です。

 まず、貴石の鑑別には、光を通す必要がある検査が幾つかあります。それに対して、石留めの技術が発達する前のアンティーク・ジュエリーは、貴石の裏側まで覆われているデザインが殆どで、光を通すことが難しいです。鑑別機関としては、必要なすべての検査を経ないと鑑別書を発行する事が出来ない、という訳です。

 つぎに、アンティーク品自体を受け付けられない機関が多くなりました。理由は、検査中に石が外れたり、欠けたり等の不具合が起きる可能性を否定できないから、という事です。当店では使用感の検査も実施しておりますので、鑑別検査によって不具合が起きるとは考えにくいのですが、規定で決まっているとなれば致し方ありません。

 以上の理由から、鑑別機関に受け付けて貰えたジュエリーにのみ、日本の鑑別書をお付けしております。付いていないから本物ではない、という事ではございませんので、予めご了承くださいませ。

アンティーク時計への想い

 機械式時計の動力は、巻いたバネが戻る力です。長針、短針、秒針を動かす為に、無数の極小パーツが使われておりますが、その機構の全てが、巻いたバネが戻る力だけで動いています。時計の仕組みを見てみますと、小さなの歯車がいくつも組み合わされる事で時を刻んでおり、これは驚くべきことです。精密に作られた知性の塊が、この小さなスペースの中に納められているとは、時計職人の仕事に感動を覚えます。
 アンティーク時計ですので、残念ながら時を刻む正確さは、現代の時計にはかないません。ですので、正確さは求めないけれど、時計職人の技に触れたい方にお勧めしております。
 そしてこの非常にデリケートな時計を扱うために、少々気に掛けて頂きたい点がございます。

1.磁気帯びについて

時計の部品は金属で出来ておりますので、磁気を帯びますと部品の回転が偏ってしまいます。磁石・磁気からは遠ざけてお使いいただく事を、お勧めしております。電子レンジ・リモコン・携帯電話等も磁気を発しており、接触した状態で保管なさらないよう、お気を付けくださいませ。

2.冬場の取り扱い

全ての機構がスムーズに動くよう、時計の部品にはオイルが差してありますが、低い気温ではオイルが粘り気を帯びてきて、部品が動きにくくなる事があります。それにより時計が止まりやすくなる事もございます。その場合は、暖かい室内に置いておくか、手の中でしばらく温めますと、オイルが液体に戻って動きがスムーズに戻る事があります。時計を横に数回振って、部品の回転を助けるのも、よく使われる手段です。それでも止まる場合には、オーバーホールが必要かと思われます。

3.オーバーホールについて

アンティークの機械式時計はデリケートです。オーバーホールが上手くいっても、商品発送中にバランスが変わってしまう事も考えられます。ですので当店ではオーバーホールしない状態でのお渡しを基本とし、必要あればご自宅近くでアンティーク時計を取り扱っている職人さんを見つけられることをお勧めしております。しかしながらそれが難しい場合は、上述の点を踏まえて頂いた上で、当店で承る事も可能です。その場合には期間と費用をお見積り致しますので、お問合せ下さいませ。

 「手の掛かる子ほどかわいい」と申します。現代の時計と比べると少々手の掛かるお品ではありますが、機械式時計の技と、「チクタク」と時を刻む音を、ぜひ好きになって頂ければと願っております。