2024/02/04 07:44

前回記事の続きになります。


現在の宝石には、有名なラウンドブリリアントカット以外にも、様々なカットが使われています。(下図参照)
前回の記事で名前の挙がったクッションカットや、エメラルドカットも見られます。
また、カボションカットバゲットカット等はとても古い歴史を持つカットです。
参考として、複数の研磨面(ファセット)を持つカットを総してファセットカットと呼ばれます。
Jumelo社画像引用


それではアンティケール・パリのジュエリーを例に、カットを見てみましょう。



7つのダイヤモンドがテーブルカットされているのが分かります。
このカットと石留めの方法から、ダイヤと土台の部分はおよそ15世紀の、とても古い品だと推測できます。
(石留めについては別の記事でお伝えしていく予定です)




このペンダントに使われているガーネットは、オールドシングルカットされている様です。
このカットはテーブルカットを応用して四隅をカットしたもので、同じく15世紀頃に生まれたそうです。
上部の小粒のパールですが、おそらく天然のの丸に近い形のまま、土台に埋め込まれていると思われます。




こちらも全てのクリスタルがオールドシングルカットされている様です。



こちらはスイスカットされています。15~16世紀頃に生み出されたカットです。



この記事は一旦ここで区切ります。
つづきは「宝石のカットの歴史について③」をぜひご覧下さいませ。